182日目の景色

債務整理弁護士の選び方

もう借金を返すのがしんどい!そんな時に合法的に債務を圧縮したり免除してもらったりできるようになる仕組みが、債務整理です。

基本的に債務整理は自分でもできますが、いろいろと手続きが煩雑な上に、債務者との交渉も出てくるので、基本的には弁護士か司法書士に依頼するのが定番です。

ここでは、債務整理に強い弁護士を選ぶ方法について解説しました。

そもそも弁護士に依頼するべきなのはなぜか?

債務整理は、一般人が自分自身でやることもできます。しかし弁護士に頼むとメリットが多いです。

弁護士には当然、報酬を支払う必要があります。しかしその点を考慮しても、弁護士にお任せする価値はたっぷりと見つかります。

では、そのメリットを細かくご紹介しましょう。

①債務の取り立てから解放される

やり手の弁護士に依頼すれば、すべての債権者に迅速に連絡を行ってくれます。その結果、どの業者も取り立てを停止せざるを得ません。

返済に追われる生活が一気にストップするため、その際に味わえる解放感は格別です。

②債権者とのやり取りを代行できる

弁護士は、各債権者との間で必要となるほぼすべての折衝を、責任をもって引き受けてくれます。

また、ときには債権者側が納得せずに対立することもあります。そのときに、法律の素人では適切な対処がなかなかとれません。信頼できる弁護士を雇えていれば、何かあったときも適切な処置をしてくれます。

③複雑な手続きを一任できる

債務整理を弁護士に依頼することで、一番大きな点は、複雑で慣れない手続きを一任して代行してもらえることです。もちろん、全てのことを完全に丸投げするわけではなくて、いろいろと書類を提出するなど、多少はしなくてはいけないことはあります。

ただ、債務整理特有の業者とのやりとりや裁判所とのやりとりは一切しなくてもよいのが、弁護士や司法書士に依頼する良い点となります。

・債務整理は手続きが複雑で、素人の手には負えない

債務整理手続きのすべてを素人がやろうとすると、膨大な時間がかかります。用意しなければならない書類・資料の分量も多いですし、簡単に作成できるものばかりではありません

多重債務者の場合、複数の貸金業者から借りていることが多いですし、また借り入れの期間が長いのがふつうです。そうなると、その履歴をたどって正確な債務の情報を探り出すだけでものすごい手間暇がかかってしまいます。

・債務整理をするには、相当の時間的余裕・精神的余裕が必要となる

多重債務者であれば厳しい生活を強いられていることが普通ですから、なかなか債務整理に没頭する余裕はもてないものです。

しかも素人であるため、計算間違い等を犯してしまうリスクも無視できません

以上の点を考慮するなら、素直に債務整理のプロに委ねたほうが合理的でしょう。

④最適な整理方法を知ることができる

任意整理自己破産個人再生特定調停……と、債務整理の方法は数種類に分かれています。

債務者の状況によって望ましい方法が変わりますが、弁護士に相談すればベストの方法を教えてくれます。

なお、自己破産以外の方法を選ぶなら返済を免れることはできないのですが……その場合は、負担のかからない分割方法で合意してもらえることがふつうです。

⑤過払い金の有無・金額の確認が可能になる

長年にわたって借り続けていた場合は、業者に対して利息を支払いすぎていた可能性が発生します。それが「過払い金」と呼ばれます。

過払い金があることが判明したら弁護士は、それを回収する交渉を行ってくれます。回収がうまくいけば、債務の弁済や報酬に充当してくれることが一般的です。

⑥貸金業者との交渉が有利に運ぶ可能性が高くなる

債務整理は素人でもできないことはありませんが……よほどの法知識の持ち主でもない限り、円滑な交渉をすることは難しいでしょう。それに知識不足のまま交渉に臨むと、気づかないうちに相手側にとって有利な方向に交渉が進んでしまう可能性も高くなります。

債務整理のプロにゆだねたほうが、債務の減額や過払い金の返還に成功する確率は格段に上がります。

⑦プライバシーを保てる可能性が高い

債務者であることは、周囲に知られないほうが無難です。

債務整理がはじまれば、債権者からの郵送物や電話等は基本的に弁護士充てに届くようになります。したがって家族や勤務先、友人等に知られるリスクは減ります

弁護士に相談する場合どんな費用がかかるか

弁護士 費用

依頼するときに大事なことは、それぞれの事務所が設けている料金体系についてよく比較すること。

相場よりやたらに高い金額を設定しているところには注意が必要です。

※なお、債務整理の費用については法規制がありますが、現在はそれほど厳密ではありません。したがって法律事務所には、価格を決定する自由があります。

①相談料

事務所に出向いて相談する必要がありますが、その際に料金が発生します。1時間5000円~、といった形式になっている事務所が多いです。

ただし、1回くらいなら無料で応じてくれるところが増えています(後述しています)。

②着手金

契約した時点で、弁護士に渡すお金です。貸金業者1社ごとに計算する場合は、1社につき1~3万円程度になることが多いです。

総額は業者数や債務整理の手段によって変わります。任意整理や過払い金の請求であれば20~30万円といった範囲に収まることが多いですが自己破産や個人再生となる40万円を超えることも珍しくありません

③実費

書類に貼り付ける切手代や、破産手続きで発生する申立の費用等が考えられます。

④成功報酬

成功した暁に、着手金と別にもう一度報酬を支払います。

これは、債務整理の手段や債務の総額等によってかなりの差が開きます。10万円くらいで済むケースから40万円くらいに達するケースまで、さまざまです。

・基本報酬

1社ごとに計算する場合は、1社につき2~3万円程度が相場です。

・減額報酬

債務を減らす形で手続きが終わった場合に払う報酬です。日弁連の決まりがあるため、減額できた額の10%を超えることはありません。

・過払い金返還報酬

過払い金の返還に成功した場合に支払います。

交渉を重ねて和解となった場合 過払い金総額の20%程度
裁判に発展した場合 過払い金総額の25%程度

チェック

☆弁護士への報酬を用意できないときは?☆

借金の取り立てに苦しんでいる多重債務者に、弁護士に払う報酬を払える財力はまずないでしょう。

このため、以下の方法を利用することになります。

1.分割で納付できる可能性を検討する

一括払いが不可能なら、払いやすい額に分割するという手があります。

弁護士側も、債務整理に関しては一括払いで報酬を受け取れる見込みがないことは重々承知しています。したがって、分割払いには進んで応じてくれます。

2.法テラスの民事法律扶助制度を利用する

多重債務者を救うために数々の行政サービスが存在しますが、法テラスはその中でもひときわ有名です。

法テラスが用意しているこの制度は、弁護士への報酬を一時的に立て替えてくれます。もちろん、免除ではありませんから追って分割払いをすることになりますが、毎月の返済額はかなり低額になるのがふつうです。

※ただしこの制度は、低所得者だけを対象としています。債務を大量に背負い込んでいても、ある程度の収入を持っている場合は使えません。

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相談から債務整理までの流れ

相談から債務整理の流れ

事務所によって手続きの段取りは少しずつ変わりますが、共通している点をまとめると次手順になります。

①相談

まずは、弁護士事務所に連絡して相談しましょう。さまざまな情報を打ち明ける必要がありますが、良心的な事務所なら秘密を外部に漏らすことは絶対にありません。

料金については後述していますが、1回だけなら無料で受けてくれるところは珍しくありません。このためいくつかの事務所に相談してから、正式な依頼先を決めるという手も使えます

また、法テラスのような公的なサービスに連絡して、近隣の法律事務所の紹介を受けることもできます。

②受任

相談の結果、依頼する弁護士が決まったら委任契約書を締結します。

受任してもらうと、弁護士や司法書士は債権者に受任通知を発送します。受任後は基本的に、債務者の自宅に債権者からの電話や郵送物が来ることはなくなります。

③債務調査

弁護士は、債権者に取引履歴の情報を開示するように請求します。

債権者から送られてきたデータをもとに弁護士は、借り入れ総額や返済すべき金額等を調査して、「債務調査票」という書式でまとめてくれます。有名な「引き直し計算」と呼ばれる手順も、この段階で進行します。

※引き直し計算とは? 
この計算は、債務調査において非常に重要なプロセスです。
債権者が要求していた利子について、利息制限法に違わない計算が行われていたかどうかの確認が行われます。計算を完了したら、債務の残額が確定します。その額しだいで、ベストの債務整理方法が決まります。

2010年の法改正まで、日本の貸金業界には「グレーゾーン金利」と呼ばれる仕組みが存在しました。それまでは、利息制限法を超える金利を貸金業者が設定するのが当たり前だったのです。

このため、借り入れていた期間が長い場合は過払い金がたくさん見つかる可能性があります

④整理方法の決定

調査が終わったらその結果を踏まえて、依頼人にとって好ましい整理方法を弁護士が紹介してくれます。依頼人がその決定に承諾したら、アドバイスを聞きながら決められた手続きを果たすことになります。

たとえば任意整理であれば、貸金業者との間で和解契約を結びます。自己破産や個人再生の場合なら、裁判所に出頭して指定された手続きを踏むことになります。

⑤その後

任意整理・個人再生・特定調停なら、債務の返済は続きますから、今度こそ返済が滞ることがないように細心の注意を払いながら、生活していくことになるでしょう。

自己破産であれば債務の返済は免除されます。しかし破産を選択する場合は非常に困窮しているときに限られます。早い話、その後の生活の立て直しに集中しなくてはいけません。

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弁護士選びの基準

弁護士選びの基準

債務整理を依頼する弁護士は、できたら事務所をいくつか回ってから決めるとよいでしょう。何人かと話し合ってみると、いろいろな比較が可能となります。

以下に、弁護士を選ぶときに気を付けたいポイントをご紹介しましょう。

①債務整理の実績・専門性が優れている事務所を選ぶ

弁護士の業務は幅広いです。そして人によって、得意分野とそうでない分野があります。なるべく、債務整理の経験が豊富な弁護士に頼んだほうが得策でしょう。

弁護士事務所の公式サイト等をチェックすると、得意とする分野が明記されていることが多いです。大事な点は、「債務整理に関する記載が多いかどうか」でしょう。

債務整理に関する記載が、その他の案件の記載よりも目立たない場合は、その事務所は債務整理にそれほど力を入れていない可能性があります……あるいは、「昔はやっていたものの、ここ最近はめったにやっていない」という可能性もあります。

②弁護士の人柄に注目する

弁護士の経験や専門性も大事ですが、弁護士の人柄にこだわることも忘れてはいけません。

・親切な弁護士かどうか

誠実な弁護士に頼むに越したことはありません。中には、依頼者からの報酬をわざと多めに出させるような悪徳弁護士もいるからです。

依頼人にとって利益になることを優先してくれる弁護士を選んだほうが、何かと助かります。

・話す内容や口調に不備がないか

話がわかりにくかったり、質問に対して納得のいく答えをしてくれなかったりと、プレゼンテーションスキルに欠点がある弁護士に依頼してしまうと、その後もコミュニケーションがうまくいかなくなる恐れがあります。

チェック

☆特に任意整理の場合は、弁護士のコミュニケーション能力は重要です☆

任意整理は、貸金業者との間で支払い方法を調節して和解する手段です。

裁判所を通さないため、業者から合意を取り付けるにあたっては弁護士の交渉術が大きくものを言います。しかし債務者にとって有利な支払い方法を債権者側に承諾させるのは、決して簡単なことではありません。

「任意整理を、これまでにたくさん請け負ってきた事務所」
「任整理をした人たちの間で、大好評の事務所」

と、契約したいところです。

③無料で相談できる可能性のある事務所を選ぶ

弁護士に限らず、いわゆる「士業」の場合は事務所に相談に行くだけでも、「1時間以内5000円」といった形でお金がかかることが多いです。

しかし条件付きで無料相談をお願いできるところもあります。債務整理を専門に扱う法律事務所の場合は、依頼者の懐事情を考慮して無料相談サービスを積極的に展開しているところは増えている模様です。

「初回だけは無料」「最初の1時間までは無料」といったサービスをやっている事務所なら、費用を気にせず気軽に相談できます。

※また法テラスのような行政サービスを通して相談をする場合は、無料で話せる機会を見つけられる可能性が高いでしょう。

④契約条件に関して、不透明な点がない事務所を選ぶ

契約条件は、最初の時点でしっかり確認するべきです。

口頭だけではなく書面の形で契約内容を明示してくれる弁護士は良心的です。

・報酬の条件

費用やその支払い方法が明確でないと、あとで余分な出費を強いられる恐れが強まります。

事務所のサイトに、報酬体系について金額をはっきり書いている弁護士も多いですが、契約を交わすときは金額についてもう一度確認したほうが安全です。

報酬体系については前述していますが、債務整理に非常に強い事務所の場合、多少高めの金額を設けていることはあります。しかし「多少」ではなく「極端」に高額の金額を要求される事務所には用心すべきでしょう。

分割払いや後払いについても、書面にきちんと記載されていることを確認してからサインしましょう。

・日程の条件

今後の日程についても確認しておくことが大事。スケジュールを提示してくれない弁護士は信頼すべきではありません。

⑤アフターサービスがしっかりしている事務所を選ぶ

任意整理や個人再生のような手段を選んだなら、決着後も数年にわたって返済を続けることになります。

したがって、継続的に相談に乗ってくれる事務所を選んでおくほうが安全でしょう。

⑥事務所の位置に注目して、アクセスしやすいところを優先する

債務整理は直接顔を合わせて面談しないと、受任できないという法の定めがあります。つまり少なくとも1回は、事務所に出向くことになるわけです。なるべく自宅や勤務先に近くてアクセスしやすいところのほうがよいでしょう。

事務所に頻繁に足を運ぶ必要が発生することはありませんが、個人再生や自己破産の場合なら2回以上足を運ぶことになっても不思議ではないです。

※居住地域の敏腕弁護士を知りたい場合は、法テラスでまず相談するという手があります。

全国各地の法テラスでは、常に多重債務者からの相談を受け付けています。相談をするとたいていの場合、地域の弁護士を紹介してくれます。その紹介状を持って事務所に連絡すれば、スムーズにことが運びます。

⑦事務所の受付時間に注意する

法律事務所は土日も開いているところがありますが、休んでいるところも多いです。また、夜間に早めに閉まる事務所も少なくありません。

できれば、相談しやすい日時に対応してくれる事務所を選んだほうが合理的でしょう。

なお、忙しくてあまり事務所で長時間話す時間を取れないなら、インターネット経由である程度相談したいことを書き送っておくという手もあります。

⑧事務所の規模にも注目する

職員が多い事務所は弁護士も事務スタッフも多いことになります。手続きが全体的に早めに進む傾向があります。

ただし大型の事務所の場合、担当弁護士がはっきりしないことがあります。「事務スタッフばかりが出てきた」「なかなか弁護士本人とコンタクトをとれなくていらいらした」という苦い経験を持つ人もいます。

※電話したりメールしたり、そして顔を合わせたりするたびに出てくる相手が異なるようでは、じゅうぶんなコミュニケーションが取れませんから改善を要求してもよいでしょう。

⑨弁護士としての評判も、なるべく調べたほうがよい

ネガティブな評判がある弁護士に依頼した結果、あとで泣きを見るような顛末を迎えることは、債務者自身の努力で回避するべきです。

これは、なかなか調べるのが難しいかもしれません。しかし弁護士懲戒処分検索センターにアクセスすると、これまでに不祥事を起こした弁護士をリサーチできるチャンスがあります。

さて、不祥事を起こした法律事務所といえば近年、マスメディアをにぎわせたばかりの重大な一件があります。それも、債務整理を得意としてきた法律事務所で起こりました。

つまり、これから債務整理の相談をしようとする場合に、知っておいたほうがよい教訓がたくさん見つかる事件だったといえます。

それは下段でご説明しましょう。

アディーレの業務停止問題

アディーレ問題

アディーレ法律事務所は、非常に大きなスケールを持つ法律事務所です。開設から約10年間で、全国に何十という拠点を設置しています。

主に債務整理への対応を実施していましたが、2016年から翌年にかけて不祥事が発覚し、日本中を驚かせます。2016年の2月16日に、消費者庁から措置命令を受けたのです。


アディーレはインターネット上に、広告を掲載して債務整理の希望者を惹き付けてきました。その内容は「過払い金の返還請求において、着手金を無料または割引にします」というもので、「期間限定」というニュアンスの謳い文句をつけるのが常套手段でした。そうすることで、「今だけの、お得なキャンペーンです」というPRを行っていたのです。


しかし、ほぼ同じ趣旨の宣伝を何度も繰り返していたため、消費者庁から景品表示法に違反していると判断されたのです。


その後もアディーレ法律事務所への依頼は絶えませんでしたが、2017年に事態が大きく動きます。4月に入ると、東京弁護士会から「懲戒審査相当である」という議決が発表されます。

さらに10月、東京弁護士会はアディーレ法律事務所に2ヶ月間の業務停止処分を下します(すでに、業務は再開されていますが)。このとき、代表である石丸幸人弁護士に対しては3ヶ月間の業務停止処分が下されています。


この決定については、賛否両論が集まりました。法曹界においても、東京弁護士会の対処についてやりすぎと考える意見は少なくありませんでした。

しかし、一連の事件で一般の市民がいちばん注意したほうがよい点はそこではありません。以下の2点を忘れないようにしたほうが賢明でしょう。

①法律事務所の宣伝や評価を鵜呑みにしない

アディーレ法律事務所が、無数の債務整理案件を解決してきたことは間違いありません。

実際に事件後になっても、アディーレ法律事務所に感謝の念を絶やさない人はおおぜいいます。

それでも一連の事件のために、案件の相談中だった人たちが一様に迷惑を受けたことは否定できません。

これから債務整理の依頼先を探すときは、(上段の繰り返しになりますが)これまでに不祥事等をいっさい起こしていない事務所を選ぶに越したことはないでしょう。

②法律事務所が万一業務停止処分を受けると、手続き中だった債務整理はその時点で完全に中断してしまう

業務停止を受けると法律事務所は、委任されていた契約は解除することを余儀なくされます。アディーレ法律事務所では当時、10万人規模の依頼者がいましたが、その全員が解約となったためパニックが起こりました

※なお、「契約が完全に解除」されますから、「業務停止処分期間が終わるまで、じっと待つ」という方法を取ることは好ましくありません

 待ったとしても、再契約することになりますし手続きすべが遅延します。

実際に債務整理中にこのような事件が起こったらどうすればいいでしょうか? 

1.自力で残りの作業に臨む

これは、法律に疎い一般人にとっては現実味のある解決策ではありません。

2.新たな相談先を探す

これは現実的な選択でしょう。

アディーレ法律事務所の場合も、東京弁護士会が各地の弁護士に、困っている人たちの依頼を積極的に引き受けてほしいといった要望を出しています。

3.事務所を通す形ではなく、個人単位での契約を元の依頼相手とかわす

たとえばアディーレ問題の場合なら、事務所は業務停止を受けても、その所属弁護士ひとりひとりが処分を受けたわけではありません。このためアディーレ法律事務所に所属弁護士と個人単位での委任契約を交わすことは認められました。

これも現実的な選択と呼べます。実際にアディーレ法律事務所も、要望がある場合は応じている模様です。

ただしこのような状況では、弁護士側から積極的にアプローチを試みることが認められていません。依頼者側から、何とか連絡を取って交渉する必要があります。

さて、2.や3.を選ぶ場合でも、さまざまな手続きを迅速に済ませないといけません。かなりの混乱が生じることは避けられません。

やはり、トラブルに巻き込まれる法律事務所には最初から近づかないように意識するのがいちばんでしょう。

※業務停止処分を受けると、その法律事務所はオフィスを使うことを制限されます。したがって、あわてて連絡を取ろうとしてもスムーズにいくとは限りません。

 アディーレ法律事務所の場合は、東京弁護士会や各地の弁護士会が臨時の相談窓口を設けましたし、アディーレ側も郵送や電話ではできる限りの対応をしましたが、連絡がうまくつかなくて狼狽した依頼者があちこちにいたことは想像に難くありません。

司法書士も含めて検討する

債務整理は、弁護士だけしかできない作業ではありません。「認定司法書士」と呼ばれる独特の資格を持っているなら、司法書士事務所にいっても引き受けてもらえるチャンスがあるのです。

したがって、近所の法律事務所等を探したときに、弁護士と認定司法書士の双方が見つかった場合は両者をよくチェックして、望ましいとみなした側に依頼するのが妥当でしょう。

実際に、認定司法書士に債務整理の依頼を持ち込んで、無事に債務の圧迫から解放されて無事に新たなスタートを切ることに成功した市民は、あちこちに存在します。

では、弁護士事務所に頼んでも司法書士事務所に頼んでも、結果はまったく同じでしょうか? 

答えは「ノー」です。司法書士事務所には不可能なことが、いろいろとあるのです。※ただし、司法書士に頼むのが完全に悪いわけではありません。実際に私は、司法書士を通じて任意整理しています。

詳細は下段でご説明しましょう。

司法書士と弁護士の違いは?

債務整理は、チャンスがあれば認定司法書士に相談してよいことは、上段で書いたばかりです。

ただし司法書士には期待できない役割があることは、前もって認識しておくほうがよいでしょう。

①依頼できる役割の範囲

まず認定司法書士の場合、多重債務者の代理人として交渉できる場所・範囲に制限がかかります。「簡易裁判所」で扱われる案件でないと、司法書士が引き受けることは不可能です。

<地方裁判所で扱われる案件に関与できるのは弁護士だけ です。

②整理できる金額

借り入れを受けていた期間が長期にわたる場合は、過払い金が大量に発生する可能性があるでしょう。しかし認定司法書士の場合、簡易裁判所で交渉・訴訟代理を行えるのは、債務の総額が140万円以下と制限されています

※では万一、140万円を上回る債務があることが途中で判明したら? そのときは、残りの過程はすべて弁護士に依頼しなければなりません。つまり、報酬等を別途用意する必要に迫られます。

それが難しかったために、「そのまま司法書士に何とかしてもらったけど、140万円を超える過払い金は、もうあきらめて引き下がるしかなかった」という体験談が報告されています。

③期待できる権限

簡易裁判所で手続きする場合でも、債権者側との交渉が難航することがあります。万一、債権者に控訴されると地方裁判所に舞台が移ってしまいます。

また司法書士は、個人再生や自己破産の代理人になることは認められていません。このようなケースで最後まで対応できるのは、現在の日本の法体系においては弁護士だけです。

まとめ

金融機関のキャッシングや消費者金融のカードローン、クレジットカードのキャッシング枠をはじめ、お金を借りられる場面は今の社会では山ほど見つかりますね。

繰り返しお金を借りていくうちに、毎月の返済が苦しくなってきたときは、債務整理を早めに検討したほうが合理的です。弁護士に依頼すれば、法にもとづいた解決に導いてくれます。

  • 弁護士に依頼すれば、最適な手段がわかる上に手続きを代わりに引き受けてもらえる
  •  

  • 初回だけなら無料で相談できる事務所が多いため、積極的に利用していろいろな事務所を回ったほうがよい
  •  

  • 弁護士には10万円単位の高額の報酬が必要だが、分割払いできたり過払い金で充当できたりと、リーズナブルな条件で契約できるチャンスがある
  •  

  • 法テラスに行けば、近くて優良な弁護士の紹介をしてもらえるチャンスが多い
  •  

  • 親切でコミュニケーションが優れている弁護士を選ぶべき。特に任意整理のときは、弁護士の交渉しだいで結果が完全に分かれてしまう
  •  

  • 報酬の条件をはじめ、正式な契約をするときは内容をよく確認することが大事
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  • 債務整理の実績が豊富な事務所に頼まないと、望ましい結果にならない恐れがある
  •  

  • ただし、実績と同時に事務所の評判も調べるべき。アディーレ法律事務所のような不祥事を起こしたところには要注意
  •  

  • 司法書士でも債務整理はできるが、弁護士と比べると制限が多いことに注意

弁護士選びを間違えなければ、借金の問題はスムーズに解決できます。毎月の返済がつらいなら、早めに相談したほうが正解でしょう。

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