選択理論における3Rとは?
選択理論において重要な基本原則として「3R」という概念があります。3Rとは、つぎの3つのRから始まる単語の頭文字をとった概念で、「行動を選択する際の基準」として掲げられているものです。
- Right(社会正義に反しないこと)
- Reality(現実的かどうか)
- Responsibility(責任=他の人の欲求充足を妨げないこと)
この3つの行動基準を元に行動を選択していくことになります。
この基準を踏まえて、大切になることが、「コントロールできるところに焦点を当てること」です。
これは、非常に難しい概念なのですが、とてもパワフルなものなので、確実に押さえるようにしてください。
あなたは、コントロールできるところに焦点をあて、コントロールできないことに焦点を当てない習慣を身につけるだけで、今抱えているストレスを80%以上軽減して、ストレスフリーな人生を歩めるようになるからです。当然、仕事においても集中力が高まり、感情的な平安を保てるために、パフォーマンスがあがり、35%以上の成果向上を見込めることができるようになります。
なぜ、コントロールできるところにフォーカスするか?
私たちの多くが、自分でコントロールできることとできないことを明確に意識して行動していません。
そのため、たとえば自分以外の何かが取る行動に対して腹を立てたり、過ぎ去った過去の失敗にとらわれてしまい罪悪感で行動力がなくなったり、まだ来ない未来を不安に思ってストレスをためたりしているのです。
しかし、よく考えて見てください。
- 他人はコントロールすることができますか?
- 過去をコントロールすることはできますか?
- 未来をコントロールすることはできますか?
NoNoNo!!!ですよね。
もちろん、未来は現在の行動をコントロールすることでコントロールできるといえば、できるのですが、今未来を直接操作することはできません。また、人間は過去にさかのぼることはできないので、過去起こったを変えることはできません。そして、他人は自分でないため、これまたコントロールすることはできないわけです。
つまり、私たちが3Rの信条に則って生きていくためには、コントロールできないことを手放す必要があるのです。
過去や他人やまだ来ぬ未来ではなく、「今、ここ」に生きることが必要になるのです。
コントロールできないことをコントロールしようとすれば、ストレスがたまります。
当たり前ですよね、コントロールできないということは、自分の思い通りにはできないからです。
だから、コントロールできないところに焦点を当てるのを辞めて、コントロールできることに焦点を当てるようにしましょう。
そうすることで、ストレスを軽減することができ、生産性を高めることができるようになります。
ちなみに、ほとんどの人のストレスは、人間関係に起因すると言います。
多くの人が他人をコントロールできると無意識的に思っていることが理由です。
他人は、確かに私たちが指示をしたり、意見を述べたりすることで行動変容を促すことはできます。
しかし、最終的に「その人の行動」を決めるのは、「その人」であって、あなたではないのです。
だから他人はコントロールすることができないのです。
コントロールできることとできないことをわけて考える
何か出来事が起こったとき、ストレスを抱えたり、イライラした時などは、まず、そのことがコントロールできることなのか、できないことなのかを明確にすることを心がけましょう。コントロールできることはコントロールしてうまくいくようにしましょう。もし、コントロールできないことであれば、そのことに焦点を当てるのを辞めてコントロールできることにフォーカスするようにします。
たとえば、私は小学校3年生の息子がいるのですが、息子も私ではないので、コントロールすることができません。息子は宿題するのがとても嫌なので、なかなか宿題をやってくれません。宿題しなさいといっても、後でとか、今しないといけないの?といって言うことを聞いてくれず、いつもぎりぎりになってから行動をすることになります。
もし私が、コントロールできないこと、「息子がいつ宿題をするのか」という点に焦点を当てていたら、ものすごいストレスを抱えることになるでしょう。かといって、息子が宿題をしないのはそれはそれで困ります。なぜなら、宿題をしなかったら息子は学校で怒られてしまうし、自己概念を下げてしまうことが想定されるからです。
また、宿題をやる時間が遅くなってしまって、寝る時間が遅くなれば、どうしても睡眠時間が減ることになり、息子の成長にとってよくないことになるからです。
では、どうすればストレスなく対処することができるようになるかというと、やはりフォーカスを変える必要があるのです。
この場合、コントロールできない息子の行動にフォーカスするのではなく、自分の言動、行動がどう息子に影響を及ぼすかという点にフォーカスを当てます。私は私の言動、行動をコントロールできるからです。息子が「どうしたら宿題をしよう」と思ってくれるか、その接し方を考えるわけです。
息子は、私と遊ぶのがとても好きなので、早く宿題を終わったら、寝る前にいっしょに遊び時間を作ることができます。じゃあ、息子にそのことを理解してもらえれば、宿題をするのではないかと考えます。そこで、息子に「早く宿題をして、お父さんと遊ぼう」と提案します。
これがよい効果をもたらし早く宿題をするようになるというわけです。
ここで大切になるのが、万が一これでも息子が宿題をすぐにしない場合も、息子の行動に焦点を当ててはいけません。なぜなら、息子の行動は自分でコントロールできることではないからです。この場合、私の行動、言動が息子の行動変容に対して意味をなさなかったという理解にして、他の効果的な方法を探ることにするわけです。
こうして、コントロールできないことに焦点を当てず、コントロールできることにフォーカスすることで、ストレスなく生きることができるようになります。
常にコントロールできることなのか問う習慣を作る
以上のことから、常に「コントロールできること」と「コントロールできないこと」を見極めるよう自分に問う習慣をつけることで、ストレスフリーな人生を送ることができるようになります。
そして、習慣はまず最初に第一歩を歩み出すことが何よりも大切です。
第一歩を踏み出して、よい結果を得られたらあとは私たちの潜在意識がそれを求めるようになります。
だから、まず試してみて、うまくいきそうなら最低一週間は継続するようにしてください。
そして、一週間経過したら、今度は2週間継続してみてくさい。
そうすれば、合計1ヶ月継続したことになり、習慣として根付く可能性が高まります。
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