お金持ちたちは、ずるい裏技を使ってお金儲けをしていて、お金をたくさん持っているわけだから、当然たくさん納税すべき。貧乏人は、一生懸命がんばってもがんばっても、収入は増えず苦しい生活を余儀なくされているから、できるだけ納税はしなくて済むように国はすべきだ。お金持ちからお金を取って、貧乏人の生活への保障に回すべきだ。また、お金持ちは豊かだから、ゆとりもあっておおらかだけれど苦労を知らない。一方で貧乏人は、たくさん苦労しているから辛抱強くて、人格的で道徳的だ。
一概にすべての人に共通するわけではありませんし、個人差があり人によって多少違いはありますが、一般的な貧乏人の「お金持ちと貧乏人に対するそれぞれの考え方」を端的に表現していると思われる表現です。一方で、お金持ちたちは、同じように個人差はあれど、次のように考えているように思います。
お金持ちは、お金持ちになりたいから自己研鑽に勉めて自分を変革して、社会にたくさんの価値を提供して、社会貢献した結果お金を得ている。そのプロセスにおいては、みな、並々ならない努力をしているのだから、もちろん必要な税金を支払いはするし、寄付等自分のお金を社会のために使うことはする。けれど、正当な努力の対価として得たお金を、不当に多く税金として支払いたいとは思わないし、働いていない人に税金を通してお金を恵んであげたいとは思わない。貧乏人の中には、これからお金持ちになる人もいるだろうし、ならない人もいるだろう。少なくとも言えていることは、貧乏人でこれからお金持ちにならない人は、お金持ちになりたくないか、貧乏人を脱出したくないか、あるいはお金持ちになりたいし貧乏人を抜け出したいけれど、そのための努力をしていないかのいずれか、あるいはその方法を知らないか、のどれかだろう。
お金持ちと貧乏人はどちらが正しいか?
お金持ちと貧乏人は、経済的な観点から人間を見たときに、対極にある存在だと思います。お金持ちと貧乏人の間にはもちろん、中間層がいて、ほとんどの人は中間層におり、お金持ちが5〜20%、貧乏人が5〜20%の割合で社会に存在していると思います。
つまり、現実社会を見渡せば、次のような社会構成になっているということになります。
- お金持ち・・・5〜20%
- 中間層・・・60〜90%
- 貧乏人・・・5〜20%
一般的なお金持ちは、いくらからいくらの間までの収入や資産のある人で、貧乏にはどうかという定義はありません。
また、年収が1,000万円以上あっても、支出が1,000万円以上あってさらに預貯金が少ない場合は、お金持ちと言えるのか、貧乏と言えるのかもわかりません。
年収1,000万円以上という収入は確かに相対的に大きな収入ですが、差し引きするとマイナスになって、そのマイナスを補う預貯金が少なければ経済的に厳しいでしょう。
しかし、支出を1,000万円以上するというのも、なかなか多くの消費あるいは投資あるいは浪費活動をしているので、なかなか生活は派手かもしれない、つまり贅沢している可能性もあると思いますので、一概には何もいえません。
なので、それぞれが「何をもってお金持ちというか、貧乏人というか」によって、上記構成は変わってくることになります。
しかし、お金持ち、貧乏人をどう定義しようとも、客観的な状況を鑑みれば、上記の構成になると見て、ほぼ間違いありません。
そして、おそらくこのページを見ているあなたは、上記構成要素の中では、5〜20%の貧乏人に分類される人か、中間層のうちの貧乏人よりに分類される人だと推測します。
なぜなら、お金持ちか貧乏人かということに、お金持ちの人はそんなに興味を持たないからです。どちらかというと、お金持ちに対して対抗心を持っているのは貧乏人のほうだからです。
※もし間違っていたらごめんなさい。
すれ違う理由と経済的な観点からみた5つのカテゴリ
お金持ちVS貧乏人と一言で言っても、皆が一様にお金持ちであったり、貧乏であったりするわけではありません。
もちろん、お金持ち貧乏、それぞれ程度の差も大きくあれば、それぞれの期間や状況などさまざまな観点で違いがあります。
そこで私は、お金持ちと貧乏人を以下のようにそれぞれ2つのパターンにわけました。標準的な層を含めて、お金持ちの2パターンと貧乏人の2パターンで人は概ね、つぎの5つの分類にカテゴライズできると思います。
- 長期的なお金持ち 0.5〜5%
- 短期的なお金持ち 5%〜20%
- 中間層 60〜80%
- 長期的な貧乏人 5〜20%
- 短期的な貧乏人 0.5〜5%
それぞれを簡単に解説していきたいと思います。
※中間層については、自分は貧乏だともお金持ちだとも思わない層を指します。中間層は、お金持ちになりたい層と現状に満足している層にわかれており、よりお金持ちに近い層と貧乏人に近い層に分かれます。ただし、今回はあえて中間層は中間層として扱い、よりお金持ちに近い人はお金持ちの2パターンのいずれか、より貧乏人に近い層は貧乏人の2パターンのうちのいずれかに該当するものとしてご覧下さい。
お金持ちと貧乏人がすれ違うのには、この5つのパターンが密接に関係してくるのですがのちほど、詳しく解説していきます。
お金持ちの2つのパターン
長期的なお金持ちというのは、元々お金持ちの家に生まれて、その人もお金持ちで居続けるようなパターンや、元々貧乏だったけれど、原理原則に則って生きて長期的に繁栄する人などが該当します。ここにカテゴライズされる人は、他のカテゴリ・層へと変わることはなく、万が一一時的に他の層に行っても必ずここに帰ってきます。
つまり、根っからのお金持ち、本物のお金持ちということができます。
一方で、短期的なお金持ちというのは、短くて数ヶ月〜長くても10年くらいの間お金持ちである人を指します。
ここに分類される人は、元々お金持ちだった人も一代でお金持ちになったという人も含まれます。
しかし、共通項としては、原理原則に則って生きていくことができず、相手を負かしてお金持ちを維持しているパターンが多いということです。
結果、短期的なお金持ちの人は、長期的に見ると、長期的な貧乏人あるいは短期的な貧乏人になっていくことになります。
※多くの貧乏の人が、お金持ちに対して否定的に見るのは、上記カテゴリのうちの短期的なお金持ちを見ているからです。
実は、長期的なお金持ちといのは、全体のわずか5%しかおらず、普通の人では出会うことがなかったり、出会っていても他からはお金持ちだと気づかないことが多いからです。
一方で短期的なお金持ちは、お金があることをアピールするのでわかりやすく、近くに意外と多くいて目につく存在だからです。
これが、貧乏人から見るとお金持ちが悪人のように見えるひとつの要因です。
貧乏人の2つのパターン
長期的な貧乏人というのは、今貧乏なだけではなく、今後も貧乏であり続けるだろう人のことを指します。口でどういうかは問わず、貧乏であることを望んでいる人か、あるいはお金持ちになりたいけれど、自分を変えることを拒否している人です。仮に、口では「貧乏は嫌だお金持ちになりたい」と言っていたとしても、散財したり、「お金を多く稼いだり節制したりすること」をしようとしない人は、究極、貧乏人であることを望んでいることになります。
貧乏であり続けるには、次の5つの原因があります。
- 貧乏であることを心から望んでいる
- 自分はお金持ちになれないと思っている
- 貧乏を脱する方法を知らない
- 貧乏が嫌だけれど、お金持ちになりたくないと思っている
- 努力するのが嫌い
長期的に貧乏である人は、この5つのそれぞれの要因の一つあるいは複数が混ざり合って構成されることになり、これらのすべての傾向性を排除しなければ、長期的な貧乏から脱却することはできません。
短期的に貧乏である人は、お金持ちの特性を持ちながら、お金のない状態にある人を指します。しかし、このカテゴリにある人は、長期的にはお金持ちになる性質を持っているので、確実に長期的なお金持ちになっていきます。ただし、お金持ちの性質ではなくて、お金持ちのスキルだけを持っている人は、短期的な貧乏人を這い出て、短期的なお金持ちになっていきます。その後、状況によって長期的なお金持ちか、長期的な貧乏人へと変わっていくことになります。
人生に何を求めるのかということが最大の問題
要するに、今お金がないのか、今お金があるのか、これが「お金持ち」か「貧乏人」かをわけているだけだということです。そして、長期的にどうなるかは、その人が、「何を求め、現実をどう捉えて、そして何を考えて、どう行動するか」これにかかっているということになります。
つまり、あなたが、人生に何を求めているのか、どんな人生を歩みたいのか、これをまずは理解することが大切だということです。
そして、その歩みたい人生を歩むために効果的な考え方と行動を選択することです。そうすることで、あなたは望むような人生を長期的には歩めることになります。
お金持ちであろうと、貧乏人であろうと、同じ人間であって、そこに優劣は存在しません。お金持ちは貧乏人よりお金をより多く持っているでしょう。けれど、人間的な特質がどうかは、お金持ちだろうと貧乏人だろうと、特に変わりはありません。長期的にみれば、お金持ちになる貧乏人もいるでしょうし、貧乏人になるお金持ちもいるでしょう。
一方で長期的にお金持ちか貧乏かという点においては、それぞれの人の特質、性質に関係することです。今現在お金持ちか貧乏かという点だけみれば、人間的な性質はあまり関係ないのです。
どんな人生を歩むことも、すべてあなたの自由です。
また、仮にあなたが現在根っからの貧乏であったとしても、お金持ちになりたかったとするならば、必ずお金持ちになることができます。自分の偽らざる心から、何を求めていて、どうなりたいのか。ここに正直に、効果的に思考と行動を選択していただけたら幸いです。