お金で悩む人のほとんどは、目先すぐのキャッシュフローをなんとかしたいと考えています。つまり、今お金がないから、どうにかしたいというものです。お金に困った状態を解消するためには、お金を得ないといけないのですが、「いますぐ」目の前のお金をなんとかしようと思うと対策する時間が制限されるので、方法が限られてしまいます。
何か困ったときは、時間軸を長くとって、客観的に物事を捉えるようにすると「よい解決策」が見つかるものですが、目先のお金=つまり時間軸を長く取れず、近視眼的に捉えないといけなくなると、精神的にもそうですが、現実的にも対処が限られてくるわけです。
なので、欲をいえば、目先のお金で困らなくてもよいように、事前にお金の段取りはしておくことが望ましくて、何か起こってもゆっくりと対処できればよいようにしておければ、万が一お金に困るような事態に陥っても、時間軸を長く取って問題解決できるので、ほとんど困ることはなくなります。
しかし、多くの方がお金で困るときは、例えば目先の支払うだけのお金が足りないとか、生活していくだけの現金がないというような状況になってから悩むので、解決が難しいわけです。
本当は避けたいですが、生きていたら、目先のお金に困る時は何度も訪れるものです。その時に、どう対処していけばよいか考えていきましょう。
いったいいくら必要なのか?
まずは、今必要なお金と、すぐに準備できるお金をすべて洗い出します(この差が足らないお金です)。この際に注意して頂きたいことは、準備できるお金というのは、クレジット枠を含むということです。クレジット枠とは何かというと、クレジットカードの利用限度額を指します。多くのクレジットカード所有者の方は、問題がなければ、利用限度額が100万円程度まで拡張されます。
このクレジットの限度枠は、いつもなら現金で支払うところをクレジットカード支払いにして、現金の余力を出すために使うことができます。クレジットカードを利用すると、利用日直近の締め日から、支払日の間まで最短20日〜最大50日程度まで現金の必要性を引き延ばせます。※例えば、毎月20日締めの翌月10日支払いのカードの場合、6月20日に利用したものは、7月10日に支払うことになるので、おおよそ20日程度猶予を得ることになります。これが、6月21日の利用の場合、7月20日の締めで8月10日の支払いになるので、おおよそ50日支払いの猶予が出来たことになります。
なので、この利用日から支払日までの猶予期間を使って、現金対策を講じるための先延ばしをすることができるので、手持ち現金と同様に考えて頂ければと思います。さらに、後からリボなどの機能を使うと、リボ払いで分割支払いできるので、資金繰りは一気に楽になります。※ただし、リボルビング支払いは、消費者金融並の利息を取られますので、ご注意下さい。
目先のお金の問題を乗り切る5つの方法
必要な金額と現在利用できる現金の差は、あなたが今具体的に必要としているお金ということになります。いつまでにいくら必要かを紙に書き出して、どう準備するかを検討してください。いますぐお金を準備する方法としては、以下の5つの方法があります。上から優先度が高いので、上から順番に検討してみてください。
- 生命保険の契約者貸し付けを利用する
- クレジットカードのキャッシング枠を利用する
- 家族・親族に借りる
- 審査の早いカードローン等を活用する
- 消費者金融に駆け込む
上から順番に解説しますと、まず当たるべきは、生命保険の契約者貸し付けです。生命保険にはいろいろなものがありますが、掛け捨てではなくて貯蓄性のある保険で利用できます。これは、これまで自分が積み立ててきた保険のうち、「解約返戻金」といって解約時に支払われる金額を担保としてお金を貸してもらう方法です。利息は、3〜5%と非常に安価な上、最悪返済しなくても保険が解約される時に自動的に相殺されるので、安心です。保険会社から借りる形になりますが、実質的には自分の貯蓄を下ろすような感覚で利用できます。ただ、利息は複利でかかってくるのでご注意ください。
次にクレジットカードのキャッシング機能についてですが、これはクレジットカードにキャッシング機能がついている場合に、キャッシングの限度枠の中で、お金を借りられる仕組みです。コンビニATMなどで、「いますぐ」限度内ならいくらでも簡単にお金を借りることができます。
各クレジット契約に応じて、支払い方法が異なりますが、借り入れ残高に応じて、毎月一定額を支払うことになります。ただし、金利は消費者金融とほぼ変わらないので、利息負担が大きくなることは覚悟ください。
そして、次に、家族、親族にお金を借りることを検討してください。少額ならキャッシング等で一時しのぎできますが、一定以上のお金が必要となる場合は、キャッシング枠では必要額に追いつかない可能性があります。その場合、まずは身内に借りることを検討してください。なかなか言いだしにくいですが、あなたが本当に困ったときに家族は必ずあなたを助けてくれるものです。消費者金融などでお金を借りると利息は大きくなります。例えば、100万円のお金を年利15%で借りた場合、年間の利息負担は15万円になります。毎月1万円以上利息を支払うことになりますので、この後の項目も含めて、検討してみてください。
そして、次にカードローンを検討して、最後に消費者金融を検討してください。カードローンと消費者金融と何が違うかと聞かれると、現状ほとんど変わりないのですが、一応わけてみました。カードローンは、銀行やノンバンクのクレジット会社が一定の範囲を決めてあなたにお金を貸してくれるものです。三菱東京UFJ銀行カードローンなどの各銀行のローンやオリコやジャックス、アプラスなどのキャッシングサービスです。
消費者金融は何かというと、消費者向けにお金を融資する専門会社、プロミス、アコムやアイフル、SMBCモビットなどからお金を借りるものです。それぞれ、ネットからでも簡単に申し込みできますし、場合によって駅の中のATMや町中でもすぐに借りることができます。
→消費者金融ならプロミスがオススメな理由をご参照下さい。
現在は、銀行のカードローンに消費者金融が保証サービスを提供していることも多く、総量規制といって年収によって金融会社からの融資額に制限がありますので、ほとんど違いはありません。ただし、銀行の融資だけは総量規制の対象外ですし、信用情報上、消費者金融からの借り入れ履歴は、ネガティブな要素となりかねないので、まずは銀行系のカードローンをオススメしているところです。
これらを参考に、まずは目先の資金繰りを改善して、その後、借りたお金をどうするかを検討してみてください。
※絶対に街金には、手を出さないで下さい。街金とは、まちなか金融の略で、違法な利息を要求してくるところです。最近は減りましたが、攻守電話などに「ブラックでもお金貸します」のようなうたい文句で勧誘している金融です。
※この5つの方法のいずれもダメだった場合は、最後の手段を講じることになりますが、非常にコアな話になりますので、別項でお伝えしたいと思います。
おすすめ関連記事⇨本当にお金がない状態で、緊急を要するときの状況別対処法