マンションの選び方

日前から、島根県の県庁所在地である松江市でマンションを探しています。中学生1人、1歳児1人と夫婦の4人家族で、今後のライフプラン、ファミリープランから検討して、マンションを購入したいと思っています。

  • どうして、賃貸ではなく、購入したいと思ったのか。
  • なぜ、一戸建てではなくて、マンションなのか。
  • 中古なのか、新築なのか。
  • どういう基準でどのような場所にどのようなマンションを購入したいと思っているのか。
  • また、松江市という地域の不動産状況はどうなのか。
  • 松江で家を買うならどこでどんな物件がよいのか。

元プロの不動産運用アドバイザーの観点から、本気で自分のマンションを買おうと思ったら、どういう風に検討して購入するのか、ぜひご覧ください。私が検討したプロセスをたどることで本質が見えてくると思います。

この検討方法がもっとも優れているというわけではないですが、多くの人に参考になると思います。

不動産の選び方を知る必要性がある理由

不動産の選び方を知る必要がある理由

なぜなら、ほとんどの人がなんとなく賃貸不動産に住んでいたり、なんとなく家やマンションを購入するからです。また、さまざまなプロは、さまざまなアドバイスをしますが、それらはすべて「セオリー」を言っているに過ぎません。

私たち人間は、そんなに合理的には生きていません。

感情的に流される時もあれば、易きに流されて誤ったりします。また、逆に素早く行動して成功することもありますし、失敗することもあります。

なので、どんなプロであっても、他人にアドバイスするのと自分の行動を決めるのとでは全然違う側面があるはずです。

そういう意味で、当然私はプロとしてセオリーは押さえながら、自分の感情を前面に出して購入を検討していますので、かなり参考になると思うのです。

松江で不動産選びしたい方は特に必見!

また、松江での不動産の選び方についてここまで合理的に丁寧に書いている記事はないと思いますので、松江の方には余計に参考になると思います。

※注意して頂きたいですが、正直、不動産の相場的には、「今」はもっとも価格が高い時期と考えて頂いて構いません。ぶっちゃけおそらく、ここ20年くらいのバブルのピークです。それを重々承知した上で、私はマンションの購入を検討しています。どうしてなのかは、私のこのマンション購入体験記を読んで頂けたらわかると思います。2018年6月17日記

マンション購入の背景

マンション購入の背景

私は、島根県の隠岐の島に2012年の4月から住んでいます。

自宅は、180㎡ある一軒家で、梁も柱も太くて、重厚感あふれる川縁の非常によい物件です。広い縁側が南側の川に向かってあって、庭ではバーベキューができます。

春には、川の周りでわかめを干す匂いがとても良くて、町の中心地までもすぐそこで、2階には広いバルコニーもあり、川の流れ、漁船が行き交うのを見ながら仕事することができます。

ただし、駐車場がないので、徒歩1分ほどのところに借りているのが若干ネックなのと、玄関までは車が侵入できないのが、たまに傷です。

セカンドハウスを借りた

正直、隠岐の家には何の不満もなくて、とても満足しています(広くて寒いですが)。

そんな折り、2018年4月に息子が本土の松江にある私立中学に進学することになりました。そして、寮に入りました。中学から親元を離すことが不安であること、私が淋しいことの2点から、息子の中学から600mほどのところにマンションを借りて、セカンドハウスとして使っています。

2018年4月3日に寮に入ってしばらくは息子もやはり淋しくて、入学式があった4月10日まではほぼ毎日、昼か夜か面会できました。

足らないものがあったり、飯を食べにいったり、少しでも苦しくないようにしてあげたかったので、セカンドハウスを借りて良かったと思いました。(息子が寮に入った詳しい経緯や私の葛藤など詳しいことは、息子が中学から寮に入って思うことをご覧ください。)

息子が慣れてからというもの

しかし息子のほうは10日に入学式があってからは、寮に慣れてしまって、2週間に1度か2度しか会えなくなりました。

それでも、限られたスペースしかない寮に置ききれない荷物を持ってきたり、寮ではシャワーしか浴びられない毎日なので湯船に入れたり、手作り料理を食べさせたりするのに、セカンドハウスはものすごい重宝しています。

毎週の予定が見えないので、私たちもほとんど松江にいます。すると、だんだん松江での生活が快適になってきたのです。

快適な松江の街のファンになって

快適な街である松江のファンになって

松江は小さい町ですが、隠岐の島に比べると格段に大きな町で、さまざまなサービスやお店が一通り揃っています。

Amazonでは、驚いたことに夜中頼んだ商品が翌日に届いたりします。コンビニもあれば、大好きな温泉もたくさんあるし、珈琲屋さんが遅くまでやっているし、非常に快適です。

無添加食品を売っているスーパーもあるし、安価な商品を扱うスーパーもあります。

田舎より都会で、都会より田舎

また、東京や大阪に比べると圧倒的に田舎なので、ほとんど渋滞もしませんし、治安もものすごくよいですし、人も穏やかで優しいです。

緑も豊富で、海も車で30分も行けば、隠岐ほどではないですが、九十九里浜や湘南の海とはレベルの違うキレイな海があります。

本土なので利便性も高い

大山も車で1時間かかりませんし、広島や岡山も2時間くらい、大阪も3時間くらいでいきますし、車があれば、何時でも制限なくどこまででもいけます。

車で30分の出雲空港からはJALで大阪や東京、隠岐への直行便が、FDAで名古屋小牧、仙台、静岡への直行便があります。また同じく車で30分の米子空港からはANAで東京行きが飛んでいますし、香港や韓国も定期便があるようです。また、隠岐航路の港である七類や境港も当然近く、隠岐の島に帰るのにも便利です。

上品でキレイな街

また、数年前に国宝になった松江城が非常に素敵な城下町で上品です。さらに、松江城から少し離れたところに宍道湖という汽水湖があり、これがまたすごく美しいんです。湖岸には、美術館があったり、温泉が湧いていたり、夏の水郷祭の花火が有名だったり、観光地としても優れています。

食べ物屋もとても多くて、おいしい店も多いです。もちろん、東京や大阪に比べると格段に選択肢は少ないですし、当然一流のお店などもありませんが、それでも隠岐に比べると遙かに店数が多くて、十分満足いくレベルです。

そういう理由で、本当に松江が気に入ってしまい、4月から6月まで毎月20日ほど松江で過ごすようになりました(こんなに町が気に入ったのは、2015年に1ヶ月福岡に滞在した以来でした)。

引っ越しを検討するきっかけ

セカンドハウスが手狭に

月に20日も松江に滞在すると、どちらかというと松江が本拠地で、隠岐がセカンドハウスに思えるくらい、メインとサブが入れ替わってしまいました。

そうなると、セカンドハウスとして考えていた松江の家は、30㎡しかないので、とても手狭になってきます。長男は寮に入っていますが、次男と妻と私の3人が生活して、私は自宅で仕事ができないので、ほぼ毎日、近くのコメダ珈琲かアリカフェという漫画喫茶で仕事をしています。

寝泊まりするには問題ないですが、どうしても水回りを中心に不便になります。いろいろと話しているうちには、じゃあ松江でも、ファミリータイプの家を見つけて住むかなぁと検討することにしました。

家探し検討の第一弾ですね。

ちなみに、この時はまだ、賃貸にするか購入にするかは決めていませんでした(どちらかというと賃貸希望でした。なぜなら、投資的な観点からは今は購入すべき時期ではないと知っていたからです)。

引っ越し先の条件

では、どんな家に住むかを検討する際に、次のような条件が必然的に産まれてきました。これは、隠岐での生活やこれまでの私の人生経験からくるもの、あとは妻と私の性格的な好みが合わさったもので、それぞれ理由を書きます。

  • 50〜80㎡までの広すぎない家(今の隠岐の家は180㎡と広すぎて掃除や片付けがものすごく大変だから)
  • 鉄筋コンクリートのマンションで2階以上(日本海側は松江も隠岐も、冬とても寒いので、高気密な作りでかつ地面に接していないことが重要。セカンドハウスで実感。)
  • 最大5階までの高さ(私たちは高いところが苦手だから。また10階以上の高層階だと健康を害する可能性があるという説があるので)
  • 南向きであること(明るくて暖かい家がよいため)
  • 幹線道路などに面しておらず、かつできるだけ静かな環境であること
  • 電磁波の影響を考慮して高圧線がなくオール電化でないこと
  • 妻が生活しやすいマンションであること
  • できるだけ住みやすいエリアにあること(学区などが有利でいわゆるよいと言われるエリアであること)
  • できるだけ家賃は安い方がよい(当たり前!)

これらの条件を元に、山陰不動産ナビを中心に賃貸マンションを探していきました。山陰不動産ナビは、松江の賃貸不動産情報がもっとも多く載っているポータルサイトです。松江では、ホームズやSUUMOよりも、賃貸情報は山陰不動産ナビのほうが物件数が多くてよいです。

逆に、売買仲介業者で全国レベルの大手は、山陰不動産ナビに登録していなかったりしたので、売買はSUUMOが一番数が多かったです。

不動産探して気づいたこと

いろいろと検討していくうちに、こんなことがわかってきました。

  • 私たちは、息子が高校を卒業する6年間は最低でも松江にいるしそれ以降もいたいと思い始めている
  • 50㎡以上の物件でまともに住める物件はおおよそ8万円以上で分譲マンションだと10万円以上はする
  • 松江の中古マンションは、2,000万円も出せばかなり選べる(月に6万円支払いくらいでよい家ある)
  • 6年住むとなると次男の小学校が重要になる
  • 快適に住めるような賃貸マンションは少ない

そうすると、当然マンションを購入するのもひとつかもしれないなと思うようになりました。そこでいろいろと中古マンション市場について調べていくと次のようなことがわかりました。

  • 穴吹工務店が分譲したサーパスシリーズが非常に多い
  • 次にあなぶき興産が分譲したアルファシリーズ
  • 株式会社サンシティのサンシティシリーズ
  • あとは株式会社マリモのポレスターシリーズ
  • 広島の章栄不動産が分譲しているフローレンスシリーズ

これらが分譲マンションのブランドとして存在していることがわかりました。

どうやら三井や三菱などの財閥系や野村などの大手はあまりなく、大京や長谷工などのメジャーもなく、非常に選べるブランドが少ないこともわかりました。

新築マンションの状況

そんな中で、新築マンションは、あなぶき興産の「アルファスマート上乃木」と「アルファステイツ城西砂子」の2棟だけということでした。

私は今、上乃木にセカンドハウスを構えているので、上乃木もよいなと思っていましたが、アルファスマート上乃木は、オール電化なので、私たちの条件を満たしませんでした。

ということで、とりあえず、アルファステイツ城西砂子のモデルルームに行きました。

そこであなぶき興産の営業マンと話したのですが、非常に清潔感と落ち着きのある優秀な方で、トークも素晴らしく、あなぶき興産はなかなかよい会社だということがわかりました。

と同時に、松江の地域情報を得ることができました。地域情報というのは、住んでみないとわからないことですが、例えば松江だとこういうことです。

松江の住宅地事情

松江の教育は、内中原小学校→松江第一中学→松江北高校、この校区が学業としては優秀なエリアになるということ。その他では、中央小学校、乃木小学校、母衣小学校校区はよいということ。

いわゆる松江の住まいとしての超一等地は、松江城の外堀の内側に当たる内中原辺りだけれど、面積が狭いので、お城の西側で北は黒田町から南は宍道湖くらいまでが一等地だということでした。

また、国道431号線より東はあまり人気がないということで、最近発展してきているように思う学園近辺も学生さんが多いというところで好き嫌いがわかれるとのこと。

これらは非常に納得のいくところでした。

元々の希望とのすり合わせ

私と妻が検討していた立地は次のことでした。

  • 殿町ほど町でないほうがよい
  • スーパーは近くにあってほしい(できればラパンとみしまや)
  • 車で通りやすい
  • 歩いて飲みにいく店がいくつかある
  • 飲み屋がたくさんあるエリアに歩いて行ける
  • 高速のインターへのアクセス
  • 駅へのアクセス

これらのことを踏まえて、学園の南側、宍道湖温泉駅近辺、乃木辺り、これらを候補として考えていました。

そこで、あなぶきの営業マンの話を聞いて、一気に、内中原、一中の校区がよいなということになりました。このエリアだと、ラパンが遠いこと、インターや駅へのアクセス、飲み屋が遠いことが若干ネックになりますが、教育環境を考えると最善かなと思うようになりました。

そして、アルファステイツ城西砂子は、モデルルームを見る限り本当によい物件で(あやうく即決しそうになりました)できれば東角部屋の5階くらいから、宍道湖の花火や松江城天守閣を見られたら良いなぁと思いました。

ただ、引渡しが1年後くらいなこと、少し駅からのアクセスが悪いこと、接道が微妙なことこれらが若干ネックとなり保留としました。

中古を該当エリアで調べると

そこでいろいろと検討していくと、私たちが住むべきは宍道湖温泉駅近辺、もっと言えば、「アルファステイツ宍道湖」近辺かなということで落ち着きました。

アルファステイツ宍道湖は、目の前が公園になっていて、さらに道を挟んで宍道湖があります。

スーパーはみしまや系のヴェルデ中原店がありますし、京店が歩いてすぐにあるので飲みにもいけますし、松江駅もそんなに遠くありませんし、しんじ湖温泉に囲まれています。また、北側に松江城もあり、すぐ隣は市役所、その裏を進めば県庁や警察がある安心の場所です。

これはいいなとなりましたが、アルファステイツ宍道湖は、現在売りに出ていません。アルファステイツ宍道湖Ⅱは売りに出ていますが、ここは目の前が大通りなので、微妙です。

また、少し北西に進むとサンシティ外中原という物件が2部屋ほど売りに出されていて、1,500万円くらいと安価ですが、少し場所が離れてすぎてしまうのがどうかなというのと、物件の前にポーレスト外中原があり、視界が遮られているかなと、いうことで選考から外れました。

あとは、かなり北に行ったところに、黒田町付近にいくつかありますが、アルファステイツ城西砂子と同じく少し遠いかなといった点が微妙です。

ガラッと方向が変わって、乃木の今のセカンドハウス付近だと、サーパス上乃木が立地がよくて物件もよいですが、10階以上の高所階のみが売りに出ている状況であること、サーパス浜乃木はとてもよいですが、通りに面しすぎていることから、候補から外しています。また、乃木駅すぐにある古い物件は80㎡超えで広すぎといったところです。

ということで、今後の方針ですが、妻と相談して現状以下の通りとしています。

  • アルファステイツ宍道湖の南向き物件で2〜5階が売り出したら買う
  • サーパス上乃木の2〜5階の南向きが売りに出たら検討する

こんな状況です。こうやって方針が決まれば、もうやることは限られますし、迷う必要がなくなります。もちろん、すぐにこれらが叶うとは思えませんがそれでも、妥協なく進めるのが現状は吉かなと思っています。

正直、私は今売り出しているすべての中古マンションの外観を見に行きましたし、ついでの近隣のマンションも見ましたので、マンション名を聞けばどこのどんな物件か頭に思い描けるくらいになりました。ここまで調べるとかなり方向性が決まると思いますので、オススメです。

なぜ、今買うのか

なぜ今買うのか

ところで、今は物件が一番高い時だから購入すべきではないと思っているのにどうして今買おうと思っているかというと次の理由からです。

まず、私はマンションを購入して転売して儲けることが目的ではなくて、快適な家に住みたいと思っているからです。

また、仮に高く購入したとしても、現在は低金利なので、ローンを返済していくとかなり残債を減らせます。「家賃を支払って快適でない家を借りる」よりは、ローンを支払って、住みたくなくなったら、売却したり、賃貸に出せばよいかなと思っています。(そうしたら、トータルで賃貸とトントンか買ったほうが少し割安くらいになる想定)

売却した際に値下がりしているようであれば、売らなきゃよいですし、賃貸に出すのも、ローン金額と管理費と修繕積立金の合計くらいで貸せればそれでよいです。

現在の賃貸市場を考えると中古の分譲マンションを購入して賃貸に出せば、相当プラスになりますので、今後市況が悪くなっても、トントンくらいでは貸せるだろうなと思っています。

なので、まだ購入したわけではないですが、条件を合わせて物件を購入したいと思っているわけです。

不動産は縁ものなので、基本的には投資以外の理由では、購入したい時が買い時となります。買うかどうか迷われている方は、私の経験談を参考にして頂けたらと思います。