先日、中学生の息子が「お金がない!今すぐ欲しい!」と泣きついてきました。

息子は、2018年4月に寮に入って生活しています。淋しいだろうし、いろいろと大変だろうし、最初だから1ヶ月の小遣いをいくらにするか、ということは決めていませんでした。

(息子が寮に入った詳しい経緯などは、息子が中学から寮に入って思うことをご覧下さい。)

単なる一人暮らしではなくて寮生活なので、基本的には、朝昼晩と食事が出ます。

朝と晩は寮で食べるし、お昼は弁当が手配されています。

ただ、土曜日の夜は息抜きを兼ねて外食へ自腹でいくのと、日曜日の昼は弁当が出ないので、買い食いになります。

なので、1週間のうちに、土曜日の夕ご飯と日曜日の昼ご飯は自分のお金で食べないといけないことになります(週に2回、自腹でご飯を食べる日があるということです)。

また、祝日の昼ご飯が出ないので、こちらも自腹です。

1週間で25,000円の出費

1週間で25,000円の出費に驚く

4月3日に寮に入ってから、息子はほとんどお金を使いませんでした。

というのも、基本的に必要なものがあったら、私が寮に行って息子を車に乗せて、一緒にお店に行って買ってあげたからです。

なので息子は、特にお金を使うシーンがないと言っていました。

ところが、先般5月の下旬に、いきなり1週間で25,000円もお金を使って通帳のお金がなくなってしまったのです。息子から電話をもらって記帳して気づきました。

その前までは、ほとんどお金を使う事なんてなかったのに、どうしていきなり25,000円も使ったのかわからなくて、心配になりました。

いじめられているのじゃないかとか、何か悪いことに使っているんじゃないかと、嫌な予感ばかりが頭をよぎりました。

驚きの出費

通帳の出し入れ履歴を見ると、連日5,000円くらいお金を下ろしているし、電話をもらった日も5,000円おろしています。

一日5,000円も6,000円も使うのは、中学生という学齢を考えても、必要なものの金額を考えても、使いすぎです。

息子には、「学校や部活で必要なものがあれば、小遣いとは別でちゃんと買ってあげるからね」と伝えてあります。

なので、普通に生活するだけでは、そんなにお金が必要になるわけはないはずです。

心配なのもあって、すぐに寮に行き、息子に話を聞きました。

お金の使い道、息子の言い分

すると、「お腹がすくからおやつを食べた」「ラバーを買った」などと話します。

そして、「いじめられたりはしていない」「おごったりもしていない」とのことで、嘘はなさそうです。

ただ1週間で25,000円もおやつを食べるのは難しいし、購入したと言うラバーはせいぜい5,000円程度のものです。明らかに計算が合いません。

そこでさらに突っ込んで、「ゲームセンターでもいったんじゃない?」って聞くと、「あんまり行っていない」と弱い口調で言います。

その声調を聞いて、すべてが納得いったので(あ〜、ゲーセンで使ったな!とわかったので)、安心して、「1週間で25,000円も使っていたけん、心配したよ」と言うと、「えっ、マジで?」ととぼけます。追い詰めても仕方ないし、嫌な思いしたら隠れて悪さするかもしれないので、「UFOキャッチャーでもやったかな?今後あまり使いすぎないようにね」と伝えて、お金を少し渡しました。

そうすると息子は、「メダルゲームを友達と少しだけやった」と言って、「これからは毎月小遣い決めてよいよ、15,000円がよい!」というので、私も納得して「じゃあ、そうしよう」と決めました。

中学生にお金がない理由

中学生にお金がない理由

中学生は、義務教育期間中なので基本的に働くことができません。

なので、自分の力ではお金を稼ぐことができません。つまり、親か親に準じる存在から小遣いをもらわない限りお金を得ることができません。

つまり、経済的には誰かに完全に依存しているということになり、そもそもお金がなくて当たり前ということができます。

では、中学生がどんなことにお金を使うのかというと、いろいろなケースはあると思いますが、基本的には「遊ぶ」ためにお金を使うことになります。

中学生にはお金が不要

基本的に、中学生が義務教育でお金を稼ぐことが難しいということは、「中学生に必要なお金」は親が与える義務を負っていることになります。万が一親がいなくても、必要なお金は国や地方自治体が準備してくれるはずです。

中学生は、必要なお金は、何かしら絶対に得ることができるよう保証されているということになります。

なので、中学生にとって使うお金がないという状態になるというのは、「必要なわけではないお金」がないという意味になります。つまり、「遊びのお金」がないということです。

中学生には遊ぶお金も必要経費?

基本的に中学生にとっては、お金がないのは単に遊べるお金がないというだけの話なので、そんなに深刻な問題はないといえます。

確かに中学生にとっては、勉強や部活に集中することがもっとも大切です。遊ぶヒマはそんなにないと考えてよいと思います。

しかし、中学生は青春のまっただ中であり、「今しかない」思春期を友達などと一緒に遊ぶことで、成長に欠かせないたくさんの体験ができるという側面もあります。

そういう意味では、ある程度の遊ぶお金というのも、ちゃんと渡してあげるべきですし、友達と限りある額のお金を使って遊ぶことを通して、お金の管理についても学ぶことができます。

一方で確かに多すぎる小遣いは、変な用途に使ってしまい健全な育成を妨げる可能性があるのも否めません。なので、非常にデリケートですが「適切な金額」小遣いがあることが望まれます。

中学生にとって適切な小遣いの額はいくら?

中学生に必要な小遣いは?

そこで検討しなくてはいけないのは、中学生にとって、適切な小遣いはいくらなのかということです。

毎月10,000円なのか、それとも20,000円なのか、あるいは、5,000円なのか。正直意見も分かれれば、家計の状況によっても違うということができると思います。

必要経費は、小遣いの中でやりくりさせるか、小遣いとは別に与えるのか、どちらにするのかわかれます。

  • 小遣いの中で必要経費をやりくりさせる
  • 小遣いとは別に必要経費はあげる

私は必要経費は小遣いとは別に与える方向性で考えています(必要経費とは、ノートやシャーペンの芯などの消耗品、部活で使うシューズやラバーなど)。なぜなら、遊びでお金を使いすぎて必要経費にお金が回らないなんていうことがあってはいけないからです。

なので、小遣いは小遣いであげることによって、しっかりと与えるお金を定めることができて、与えるほうもブレる必要がなくなります。

なので、基本的には私は、小遣いとは別に、必要なものを買うお金というのは適宜与えるのがよいのではないかと思います。

携帯はどうすればよい?

あと、例えば携帯代金などはどうするのか?という問題があります。私の息子は、寮に入っていて、親と連絡をとったり先生や先輩と連絡をとるのに、携帯が欠かせません。なので、うちは携帯代金は「必要経費」としてみなしていますが、自宅生の場合は、特に携帯が必要ないケースが多いです。

その場合は、もし携帯を持たせる必要があれば、経費としてみてあげて、不要だけれど持ちたいというのなら小遣いの範囲で携帯を持たせたらよいのではないかと思います。

小遣いはいくらにする?

うちの場合、1ヶ月の小遣いは、15,000円と設定しました。

これは先ほどお伝えした通り、息子が2ヶ月ほど寮生活をした結果導き出した金額です。この金額は、純粋な小遣いと、「土曜日夜の外食費、日曜日のお昼代、普段の間食費」が含まれています。

外食が1食1,000円、日曜日のお昼が600円程度と考えると、1ヶ月でおおよそ10,000円弱が食費等に費やされる計算になります。すると、正味の小遣いは、おおよそ5,000円前後となります。

息子と部屋が同じ先輩は、必要経費含めて、25,000円でやりくりしているようです。

私が、高校生の時は、寮に入っていた時、朝飯、夕飯は全食出て、昼飯は自分で食べる計算で、小遣いが奨学金の15,000円でした。その中で、間食費や必要経費をまかなっていました。

これらがすべてではないですが、以上の背景からすると、中学生の純粋な小遣いとしては、概ね5,000円〜15,000円までが適正ではないかと思います。

住まいのエリアでも変わる

ただ、この金額は、私が個人的な経験から算出したもので、島根県の松江市で寮生活をしている息子達を事例に検討しています。東京や大阪などの大都会では必要な小遣いも当然もう少し多くなるでしょうし、私の家がある隠岐のようなさらなる田舎ではもう少し少なくなるのではないかと思います。(小遣いの使い道の選択肢から逆算して、です。)

以上、中学1年生で寮生活をしている息子が、私に「お金がない」と泣きついてきた経験談から、中学生にとっての「お金」とはどういったものか、そして、いくらくらいどういう仕組みで小遣いを設定したらよいかを検討しました。

少しでも参考になれば幸いです。

※追記:後日談※

※月の小遣いを15,000円に設定してはじめての6月も18日のことです。

息子から「2,000円ちょうだい」とメールが来ました。つまり、月の半分とちょっと過ぎた時点で、すでに15,000円を使い切ったようなのです。汗

今後どういうお金の使い方になるかはわかりませんが、しっかりと監督しつつ、失敗しながらお金の使い方を学んで欲しいと思います。