家計にあと5万円ゆとりが出たら良いな、そう思ったことはありませんか?
実は、私たちは生活の中で、何気なく無駄使いしていることが多く、ちょっとした工夫をするだけでほとんど意識することなく、生活費を節約することができます。
ここでは、そんな毎月の生活から5万円支出を減らせるような具体的なノウハウを紹介します。
ここで紹介するすべてを実行する必要はありません。無理なく続けるために、できるだけ今の生活を変えずに、節約できる方法と、節約に取り組むために必要となる知識をまとめました。
毎日のお金の使い方を見直す
いつも普通に過ごしているだけなのに、なぜかお金が貯まらない。
多くの人がこのような悩みを持ち、気づかない無駄な出費が原因であることがあります。
生活費に無駄があるかどうかを知るためには、何にどれだけのお金を使っているのか、把握しておく必要があります。
その上で無駄をなくしていくことで、次第にお金が貯まるようになります。
家計簿を付けることが一番だけど
生活の支出状況を知るためには、家計簿をつけるのが一番です。しかし家計簿をつけ始めると、細かいところばかりが目について時間がかかり、面倒になってやめてしまうことがよくあります。
たいていの場合、生活費で大きな割合を占める支出は誰にも共通しています。ここでは手っ取り早く生活費を節約するために、ポイントとなる点をみていきましょう。
固定費と変動費
生活における支出は大きく固定費と変動費に分けられます。
固定費は毎月一定の額で支払う必要がある支出を指し、変動費は行動や選択により費用が変化する支出を指します。
ここでは固定費と変動費に該当するものをあげてみましょう。
固定費
- 家賃、住宅ローン
- 電気代
- ガス代
- 水道代
- 通信費(ネット、携帯、Wi-Fi)
- 生命保険代
- 損害保険代
- 教育費(学校、習い事)
- 車のローンやリース代
変動費
- 食費(外食含む)
- 日用品
- 小遣い
- 習い事
- 車両費(ガソリン、車検)
- 交際費(冠婚葬祭、飲み代)
- 被服費
- 医療費
- 遊興費(旅行やなどの楽しみ)
- 臨時の費用(家電の買い換え、修繕費)
節約をするにあたって、即効性があり始めやすいのは変動費です。
しかし変動費は一時的な節約となりかねず、効率よく月々の支出を減らしていくためには、固定費を節約することも必要です。
固定費、変動費はブランドチェンジするだけでも簡単に削減できますが、ここでは根本を変えて、しっかり節約する方法までご紹介していきます。
固定費を削減
固定費は契約を見直し、使用量を控えることで、毎月の支出が大幅に減ることもあります。
固定費ごとに効率的な節約の方法をみていきましょう。
電気代
2016年4月より、一般家庭でも電気会社を自由に選べるようになりました。
それまで地域特定の電気会社としか契約できなかったのが、今ではガス会社や石油会社、通信会社などが電気事業に参戦し、価格やサービスの競争が激しくなっています。
ガス会社なら電気とガスのセット割引、通信会社なら電気とスマホ・インターネットのセット割引など、それぞれ会社の特徴を活かしたサービスが用意され、上手に選ぶことで電気以外の固定費の節約も可能です。
各社電気料金プランも充実し、比較検討して選ぶと良いでしょう。
日中家を留守にしがちな場合は夜間割引のあるプランにより、電気代を減らすことができます。
また契約アンペアも確認し、契約アンペアを下げることで電気の基本料金が安くなります。
支払いに関しても工夫してみましょう。
電気会社の中には口座振替割引を行なっているところがあり、口座振込の方がカード払いよりも安くなることがあります。
契約会社に口座振込割引がない場合は、クレジットカードで電気代を払うようにすると、ポイントやマイルがたまり、その分を別の固定費等に充てることができます。
電気代の節約は契約・支払いを見直す他に、節電を行うことも効果的です。
家庭での電気の使用が最も多いのはエアコンであり、その次に照明、冷蔵庫、テレビと続きます。
これらの無駄な使用を控えるとともに、照明はLDE電球に替え、使用期間が10年以上になる古い家電は、省エネ家電に取り替えましょう。
電気の使用量が大きく減り、年間の電気代が数万円やすくなることもあります。
ガス代金の節約
近年IHコンロが登場し、料理の際にガスではなく電気が使われるようになりました。
とはいえ、まだガスコンロや給湯器などでガスを使用する家庭がほとんどです。
ガスをそれほど使っていないのに、ガス代が高く感じることはありませんか。
その場合は一度、都市ガスとプロパンガスのどちらを利用しているのか、確かめてみることをおすすめします。
プロパンガスの利用は都市ガスよりも高く、料金は1,5?3倍になります。
ガス料金は基本料金+ガスの使用料金で決まりますが、 都市ガスの基本料金は約1000円に対、プロパンガスでは1500~2000円、使用料金については、都市ガスは1m3あたり約150円に対し、プロパンガスでは300円~400円ほどになります。
プロパンガスから都市ガスに変えると、30万円前後の工事費がかかってしまう場合もありますが、長い目で見れば元が取れてしまう場合もあります。
地域によっては都市ガスに変更できないところもあるので、問い合わせてみてください。
家庭でのガス節約のためには、支払い方法も見直しましょう。
電気料金同様に、会社によって口座振込割引が適応されていることがあります。
クレジットカード払いはポイントがつく特典があり、どちらが節約となるか比較して支払い方法を決めると良いでしょう。
家庭ではガスの無駄使いをやめることも大切です。
ガスがよく使われるのは台所とお風呂場です。
台所ではコンロの火加減に注意し、最大でも鍋の底から炎が飛び出ない程度の強さにすると、ガスの無駄になりません。
鍋を火にかけるときは水滴をふき取るようにし、野菜等の下調理には電子レンジを使うと安上がりです。
お風呂は家族が多いと、どうしても追い炊きをするのにガス代がかかってしまいます。
なるべく間をあけず続けて入るようにし、湯船から上がったらすぐに蓋や保温シートを使い、湯の温度を保つようにしましょう。
水道料金の節約
水道代を節約するためのポイントは、家庭での使用量をできるだけ減らすことです。
家庭で使われる水の割合は40%がお風呂、21%がトイレ、18%が台所です(平成27年度一般家庭水使用目的別実態調査より)。
特にお風呂は浴槽とシャワーで使う水量を合わせると、1回の入浴で250?300リットルの水が必要となります。
もし毎日浴槽の水を入れ替えているのならば、2?3日おきに入れ替えるようにするだけでかなりの節水になります。
また頭や体を洗うときはシャワーを流しっぱなしにせずこまめに止め、トイレは洗浄水量の調節が可能なら、「大」よりも「小」を利用することで水の使用量が減ります。
台所で水道代がかかるのは食器洗いです。節水型の食洗機を取り入れたり、節水アダプターを取り付けたりするだけで水道の使用量が大きく異なってきます。
節水を意識するだけで、地域にもよりますが、毎月数百円の水道代が節約できることもあります。
通信費の節約
ネット回線や携帯電話にかかる通信費は、近年、固定費の中でも大きな存在を示し始めています。
この二つを合わせるだけで、月々の支払いが1万5000円を超えることも珍しくはありません。
通信費を抑えることは比較的簡単であり、生活費を削減するために効果的な手段となります。
通信費を抑えるためには、ネット回線や携帯電話は別々ではなく、セットで一つの通信会社に契約すると良いでしょう。
光回線は単独契約だと料金が高くなりますが、実はスマホと組み合わせることで、お得な割引が受けられることがあります。
家族の携帯電話は一つの会社にまとめるとセット割引が受けられ、通信費を効率よく抑えることができるでしょう。
現在では光回線が主流となりつつありますが、インターネット代を下げるためにはADSLを利用するのも一手段です。
もしNTTの固定電話を契約しているのであれば、毎月のADSL料金は1800円で済みます。
しかしデメリットもあり、ADSLは速度が光回線の10分の1ほどであり、光回線に慣れている場合は、あまりの遅さにストレスがたまるかもしれません。
もし一人暮らしでパソコンを使わず、スマートフォンしか利用しない場合は、格安SIMを選ぶ方法もあります。
格安SIMは通話料金が別途でかかるうえに、回線の質に問題がありますが、通話料金については無料の通話アプリやWIFIを利用することで抑えることができます。
車両費の見直し
一台でもあれば何かと重宝する車は、維持費がかかるのが悩みの種です。
住宅ローンや教育費の負担が大きいほど、車両費により家計はさらなる圧迫を強いられることになります。
いっそうのこと、車を手放し公共交通機関を利用する手もありますが、地方など交通の便が悪いところでは、車なしの生活は考えられません。
車両費を節約して安くあげるためには、お金のかからない車を選んで乗るのが一番です。
軽自動車ならば自動車税や車検代、ガソリン代、タイヤなどの消耗品にいたるまで普通乗用車よりもずっと安くなり、節約に一役買ってくれるでしょう。
でもやはり普通乗用車に乗りたいという場合は、ハイブリッド車がおすすめです。
燃費が良いのでガソリン代を大幅カットできます。
ガソリン代を支払う際はクレジットカード払いにすると、ポイントがたまり車両費の節約につながります。
もしこれから車の購入を考えているならば、車のリースを検討してみてはいかがでしょうか。
一般に車はローンで買うよりもリースの方が、全体の支払額が安くなります。
しかも自家用車で支払うべき税金や車検費用、保険料などはリース料金に含まれているため、払う必要がありません。
事故や修理に関しても料金に含まれている場合もあり、リース会社に連絡さえすれば、面倒をみてくれるので処理がとても楽です。
中古車リースを選ぶことで、車にかかる費用をぐっと抑えることもできます。
家賃・住宅ローンの見直し
大きな支出となる家賃や住宅ローンは、節約できないものとして諦めがちです。
しかし無駄に払いすぎている部分を見直すことで、出費を大幅に減らせることができます。
賃貸の場合は、家賃が負担となりすぎていないか、自分の収入と照らし合わせてみることをおすすめします。
一般に家賃は月収(手取り)の約25%であることが理想であり、この割合であれば、家計を圧迫することがないとされています。
家賃が収入の25%を大きく超える場合は、引越しにより家賃を下げられるか、検討してみましょう。
住居選びは家賃よりも立地条件などにこだわり、少々家賃が高くても目をつぶるという人もいます。
しかし生活費の節約を考えるならば、家賃をギリギリまで抑えることが重要ポイントとなることを、頭に入れておきましょう。
それから住宅ローンがある場合は、ローンの見直しを検討してみましょう。
ローンの節約には繰上げ返済や、住宅ローンの借り換えなどの方法があります。
住宅ローンの返済初期は、ほとんど利息分を払っているようなものであり、繰上げ返済を進めることは元本を減すことを意味します。
利息を払う期間を短くすることで効率的な返済が可能となります。
また他の金融機関へ借り換えに関しては、現在の住宅ローンよりも金利が低いなどの好条件であれば、返済額を減らせる場合があります。
※合わせて住宅ローンの支払いを年間12万円削減する方法をご覧ください。
教育費の見直し
子供を持つ親にとって教育費は大きな問題です。
子供のことを考えれば、習い事などできる限りのことはさせてあげたい。
しかし出せるお金には限度がありジレンマに陥るのが教育費です。
子供に習い事をさせることは、子供に可能性を与え将来への投資とも考えられます。
しかし家計がギリギリである場合、のちに高校や大学へ進学するための蓄えを切り崩すことにもなりかねません。
子供の高校・大学進学を考えるならば、これからかかる教育費全てを念頭に置き計画立てていく必要があります。
小さいうちは学校や地域のサークル活動を利用し、塾に行くよりも市販の教材や通信教育を利用するなどして節約をすることを考えてみましょう。
生命保険の見直し
生命保険とは万が一家族の死亡があった時に、残された家族が生活できるように保障されるものです。
しかし長い期間支払い続ける生命保険は、住宅ローンとともに生活費の大きな負担となります。
生命保険の仕組みは複雑であり、個人の状況により選び方も様々です。
生命保険には貯蓄タイプ、掛け捨てタイプのものがありますが、現在は生命保険料を抑えるために、費用が安い掛け捨てタイプを選ぶ人が増えています。
しかし掛け捨てタイプは、何事もなく支払い期間が終了すると、自分のところに戻るお金は一切ありません。
長い目で見てみれば保険料は高いけれど、貯蓄タイプの方が支払い期間後にお金が戻るので損がないと言えます。
目先の損得だけで決めるのではなく保障内容をしっかり見極め、20~30年後も考慮した上で、無駄なく生命保険を選ぶようにしましょう。
※合わせて生命保険を節約して固定費を1万円削減する方法も参照下さい。
損害保険の見直し
損害保険とは火災や地震などの災害、車の事故や盗難など、身の回りのトラブルに対して補償するものです。
現在では損害保険は細分化され、ゴルフ保険や海外旅行保険、ペット保険など、消費者のニーズに合わせて自由に選択できるようになりました。
損害保険を選ぶ時は保険料だけでなく、事故後の補償内容もしっかり確認して決めましょう。
災害・事故後に宿泊費や代車費用などを補償してくれるものもあります。
損害保険は加入したらそのまま何年も放置せず、2?3年ごとに保険の必要性を見直して、無駄払いを避けるようにしましょう。
※合わせて自動車保険を見直して、年間18,000円節約する方法も参照下さい。
変動費を削減
時々により支払い額が変わる変動費は、使いすぎないように意識するだけで、簡単に節約が可能です。
食費を削減
つい浪費してしまいやすいのが食費です。
毎日コンビニやコーヒーショップでお菓子やスイーツ、飲み物を買う習慣がついていませんか。
1回に使う金額は少なくても、1ヶ月続ければそれなりの金額になります。
買うのは2?3日に1回にするなど、我慢することから始めてみましょう。
一般に生活費を節約したい場合、多くの人が食費を削ることを考えます。
しかし食費にある程度の出費は必要であり、削りすぎると栄養不足に陥り病気を招く恐れもあります。
体の健康を保つためにはバランスの取れた食事が欠かせません。
しっかり栄養を摂りながら食費を節約するためには、自炊をする回数を増やしてみましょう。
スーパーの生鮮食品などは、値引きを意識せずに買ったとしても、外食に比べれば十分食費が抑えられます。
外食を減らせば節約でき、しかも健康効果も高くなります。
※ネットスーパーを上手に活用して節約する方法も合わせてご参照ください。
遊興費を削減
遊興費は人間関係を円滑にするための費用として節約したくてもできず、時に痛い出費となります。
しかし生活費の削減を考えるのならば、遊興費にもメスを入れる必要があるでしょう。
人間関係を整理して、大事な人とだけ食事や飲みに行く。
そうでなければお茶だけ、あるいは比較的安いランチを利用すると良いでしょう。
飲み会は一次会だけ参加するようにし、必要がないと思われるお誘いは、思い切って断ることも大切です。
医療費を節約
20代ならば少々無理をしても元気でいられるのが、30代、40代…と年を重ねるごとに、ちょっとしたことで体の不調が起こりやすくなります。
一般に医療費は年齢とともに増えるものであり、大病を患えば思いもよらぬ出費となります。
医療費の削減には、まずは体の健康を維持することが基本となります。
規則正しい生活習慣を心がけ、会社や地域の健康診断を利用し健康管理に努めるようにしましょう。
健康のためには、食事や運動にある程度のお金をかけることも大切です。
きちんと食べて適度に運動することで身体・精神の健康が維持でき、医療費の削減につながります。
本質を捉えること
蓄えが少なくお金を増やしたいと考える時、方法として次の2つがあげられます。
1つは収入を増やすこと、もう1つは節約して支出を抑えることです。
収入を増加させるのは簡単ではなく、働く時間を増やすか、特別な能力で収入アップを図るかのどちらかになります。
手っ取り早くお金を増やしたいならば、生活費を見直すのが一番です。
無駄な部分をカットするだけで、年間にして何十万円ものお金を貯金できることもあります。
しかし注意したいのは、節約するにあたって無理をしすぎないことです。
急にお金の使い方を変えると、これまでの生活習慣を大きく変える羽目になり、ストレスとなってしまうことがあります。
なるべく自然にお金の出費を減らしていけるように、できるところから節約を始めるようにしましょう。
長期的に節約するために
節約はダイエットをするのとよく似ています。
食べる量を極端に減らすダイエットが続かないように、節約も無理をし過ぎると続けるのが苦痛になり、リバウンドしてしまうこともあります。
節約を効率的に長く続けて行くためには、自分が辛くならない範囲で行なうことが肝心です。
無理して1ヶ月に3万円節約しストレスフルになるより、楽に1万円だけ節約する方がずっと効果的です。
そして特別な日にだけ、ちょっと贅沢するなどのご褒美があると、モチベーションが上がりより続けやすくなるかもしれません。
生活費の節約法まとめ
お金を貯めたいけれどなかなか給料が上がらない、と悩む人は多くいます。
節約ならば誰にでもでき、すぐに始められる効果的なお金を増やす方法です。
時には固定費の節約のように契約を見直すべきものもあり、手間がかかることもあります。
しかし面倒な部分も含めて見直し無駄を省くことで、収入は変わらずとも自然とお金が貯まるようになります。
節約に一切の技術はいらず、まずは出費を減らせるように意識することから始まります。今すぐにも、節約を心がけてみませんか。
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